船の屋根

横浜港内遊覧船 2011年9月納品

 

 
 
 

 

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船上デッキで雨天時に結婚式を実施するため、容易かつ短時間・安全に仮設の屋根を設置するために今回、当社のエアドームテントを採用していただき、ご依頼いただきました。

仕様

サイズ外径:W6600 L16510 D600 H1650
内径:W5420 H1050
材質ナイロン布地・ターポリン布地・透明ビニール生地
構造品本体・送風機
電気容量AC100V 300W×2台
仕様本体を2分割のパーツにしそれぞれを結束して連結
膜体底面のループと船内の手すりをロープで結束固定
オプション10分の1スケールミニチュアモデル

製作工程

 
3Dイメージ-正面

 
3Dイメージ-側面

 
3Dイメージ-設置

 
3Dイメージ-合成はめ込み

3Dイメージにて、船に設置する屋根の造形の大きさから窓の位置、パーツの分割についてなど詳細にわたって確認しました。最後に実際の船に設置した状態を撮影した現地の画像に3Dイメージを合成・はめ込んだもので確認しました。

 
型紙作成

 
ミニチュアモデル-全体

 
実物大パーツ試作

 
実物大パーツ設置テスト

イメージの確認後、型紙を展開し作成。今回の屋根の造形は奥行が15mほどもありかなり大きな造形です。イメージ上では問題なくとも実際に製作した際に問題がないとも限りません。そのため10分の1サイズのミニチュアモデルを製作して造形の不安点の洗い出しを行いました。窓の位置なども問題ないか、ミニチュアモデルにも本番さながらに透明ビニールで窓を作り、外が見えるか確認しました。ミニチュアモデルで設計には問題ないことを確認できましたが、船に設置するにあたり、造形本体が大きいため、1つにまとめるよりパーツで分割して現地に持ち込んだ方が設置しやすいことから分割製作することにしました。船への設置方法の確認のため実物大で試作品を製作し、試作品を実際に船に設置して問題がないかの確認も行いました。

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設置手順

 
船の屋根一式

 
設置前-船内の様子

 
造形を広げて船に仮結束

 
造形を膨らませ内側も結束

ワゴン車で運んできた本体一式を台車に乗せて船内まで運び、船内に汚れ防止のシートを広げた後で本体をパーツごとに広げてまず連結させます。連結させたら造形を船の手すりなどに仮結束します。その後送風機を造形に接続し、送風機を船内の電源とつないで稼働させたら造形が膨らむまで待ちます。膨らみきったら造形の位置を整え、船内に造形をロープで結束固定します。これで設置は完了です。

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透明材質を用いる際の注意点

 


屋根の壁に窓を透明ビニールを使って作りました。しっかりと窓から船外の様子が見えています。
透明ビニールは最初がクリアですが、何度か使用して折り畳みを繰り返すと、折り目やしわの部分が白濁して透明度が下がってきます。折りたたむ際は透明ビニール部分に折り目が最小限になるよう注意してください。透明ビニールが長く持つようになるでしょう。

設置前・設置後

 
設置前

 
設置後

 
船内の様子

しっかりと屋根が船内を覆っているのが見てわかります。豪雨でもない限り、屋根の撥水加工が雨をはじき、もし生地に雨がしみ込んできたとしても中央で垂れることはなく外側を伝って落ちる構造になっているため、船内に雨の影響が出ることはないでしょう。白く覆われていますので船内で挙式を行ったとしても見た目にも演出にも影響はないでしょう。

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