ドンペン提灯
以前にもドンペンの造形を製作しており、実績がある当社に店内装飾としてエスカレーターの天井に吊り下げるための、キャラクターデザインの巨大な提灯の製作を依頼されました。
仕様
サイズ | WDΦ2000 H2200 |
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材質 | 防炎ターポリン インクジェット印刷 |
重量 | 約30Kg |
電気容量 | AC100V (送風機)150W×1台 |
設置仕様 | 提灯内部の天板に送風機を組み込み上部から空気を吸い込む仕様 |
備考 | 布地の縫製部分が重なることで照明の光が透過せず、提灯の骨に見えるように型紙を作成 |
製作工程
立体イメージから型紙を作成し、型紙を組み立てて作成したーパークラフトで形状および印刷のずれがないかを検証して、本体の製作へ進みました。
造形内部に照明を仕込み、布地の縫製部分が重なることで照明の光が透過せず、提灯の骨に見えるように調整して製作しました。エア入れ・照明チェックで状態を確認し納品しました。
設置後の様子
エスカレーターを上るときに正面を、降りるときに裏側を見ることになりますので、送風機および送風口が見えない構造にしました。施工は当社では行わず、お客様で手配・施工していただきました。設置後は生地の劣化の原因となる紫外線がない屋内ですので撤去しないかぎりは半永久的に常設できます。
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こだわりのポイント!
曲面造形への印刷
イラストなどの2次元の中では綺麗に仕上がる立体ものですが、2次元のものを3次元化する際には様々な齟齬が生まれることがあります。また当社で制作するエア造形でも造形を製作するのに縫製が必要となりますので、どうしても縫い目が存在します。球体などの立体造形に全面印刷を施す際、この縫い目の部分でしっかりと調整を行わないと印刷面のずれが生まれます。印刷データは通常、平面的な絵(2次元)でいただくことが多いため、こちらを立体(3次元)に合わせて齟齬をなくさなくてはならないのです。当社ではその印刷のずれがでないために、一度造形の型紙を展開してから頂いた印刷データを特殊加工して型紙に合わせます。合わせただけではずれが確実になくなったかわからないため、一度印刷データを組み込んだ型紙を印刷し、ペーパークラフトのように組み立てて印刷のずれがないかを完成状態と同じ3次元の状態にして確認しています。この作業により、本体製作時も印刷のずれが生まれることなくお客様が脳内で描いたイメージそのままを再現することができるのです。
見た目への配慮
当社で製作するエア造形には必ず電動の送風機が付属します。使用する布地や大きさによって送風機の種類は変わり、本体へ内蔵できる送風機もあります。送風機が露出することで印象が崩れることもあり、お客様もよく送風機をどうするのか気にされる点です。当社では送風機が露出しないように様々なアイディアを事例ごとに提案しています。本体へ内蔵する場合でも、出来るだけ人の目に触れない位置へ配置するなど常に機器類が見た目に影響しないよう配慮しているのです。